5/19から募集を開始いたしました30周年企画Vol.4のThis is MEへたくさんの応募をいただきました。ありがとうございました。
トーリン美術予備校の実技講師の投票にて優秀作品を3点選出させていただきました。受賞者の方へは賞品がございますので、事務局からの連絡を楽しみにお待ち下さい。
また、今回は美術系の大学・専門学校にもご参加いただき投票と作品へのコメントを頂戴しました。総合型選抜へ向けて励みにしていただければと思います。※この評価は今回のイベントの中だけの評価であり、各学校の合否を決定づけるものでは一切ございません。
作品ファイルの一部をご紹介
参加いただいた皆様全員分の作品ファイルを作成させていただきました。作品ファイル作りの参考にしていただければと思います。
ここではその返却させていただいた作品ファイルの一部をご紹介いたします。
総合型・学校推薦型選抜まであとわずか。皆様の健闘をお祈りしております。
良い作品ファイルを作るためにはファイル全体のイメージ作りが大切になります。作成する際には「全体の作品構成」、「レイアウトの統一感」、「作品が良く見えるか」をよく考えデザインしてください。今回掲載させていただいた上記のデザイン案は提出いただいた作品のイメージから作成させていただきました。全体の構成によっては変わる可能性がありますが、作品のイメージからフォント、背景色、レイアウトなどを考えていくデザインのヒントになれば嬉しいです。上記のデザインを参考にして皆さん独自の作品ファイルを完成させてください。
優秀作品 3点
受賞おめでとうございます!(50音順表記)
- アーティスト名
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ぐでプリン 様
- 作品タイトル
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薄れゆく思い出
- 作品の説明
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いくら忘れたくなくても、大切な思い出は時間が経つにつれて、やがて少しずつ薄れていく
- 作品の種類
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絵画(油彩)
- アーティスト名
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ゆずのき 様
- 作品タイトル
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存在感
- 作品の説明
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この作品は存在感をテーマに作りました。2つでひとつの作品です。蝶とは手の届かないようで届くような存在。蝶は明るく美しさの記号。ぱっと見の印象が魅力的で溶けて消えてしまいそうな柔らかさがある。知れば知るほどその魅力に疑問を持たせてくる。蛾とはよく見てみないと形の見えないような存在。蛾は冷たくひっそりとしている。ごちゃごちゃしていてぱっと見で形が見えない。知れば知るほど蛾という存在の魅力が見える。形は似ているようで対極な存在、この2つの存在感を同じ空間で感じてほしいと思い制作しました。
- 作品の種類
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彫刻
- アーティスト名
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N. 様
- 作品タイトル
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ヨーロッパの号外
- 作品の説明
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コラージュしたものをトレースしてアクリル絵の具で塗りました。ヨーロッパをイメージしてコラージュしました。
- 作品の種類
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コラージュ、アクリル絵の具
以上の3名様には賞品がございます。事務局から改めてご連絡を差し上げます。
大学・専門学校から選出された作品
- アーティスト名
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丹生谷 瑛香 様
- 作品タイトル
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十二支
- 作品の説明
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幼い頃、十二支の動物が描かれたアニメを見た時、言葉の羅列でただ知っているだけだった十二支は自分が思っていたよりも色んな種類の動物がいたという事を、具体的に絵を見る事で実感し、感動しました。この作品は、その時の新鮮な気持ちを、迫力のある絵にしたいと考え制作しました。そこで、学校の授業で習った点描画の技法を応用し、十二支全ての動物を取り入れ表現することに挑戦しました。この技法を取り入れた理由は、遠くからでは見きれない状況から好奇心をくすぐり、本能的に引き込みたいと考えたからです。また、線を複雑な模様にすることで、一つ一つの空間を、または一体一体の命の美しさを再現しています。
- 作品の種類
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ペン画
50音順に表記させていただいております
□桑沢デザイン研究所
ビジュアルデザイン専攻 教員
コメント:細部に至るまでの書き込みが非常に丁寧で、作品の中の主役(中心)を意識してパターンの描き込みの密度をしっかりとコントロールして明暗をつけているところが良く、それにより作品全体に奥行き(立体感)がでており、それが良い効果を生んでいると思います。また、描かれているパターン自体も様々で作品として飽きさせないところも良いと思います。
□宝塚大学
東京メディア芸術学部 教授
コメント:中心の人物(?)を取り囲む十二支の目線はこちらを睨みつけているような雰囲気で、物語性を感じられる作品に仕上がっている。細かく描き込まれたテクスチャは立体感を持っており、技量の高さを感じさせる。
□東京工科大学
デザイン学部 教授
コメント:観る者の想像力を刺激し、さまざまな解釈を膨らませることができる点が、この作品の魅力になっている。人間のような表情の十二支の動物たちや中央に立つ人物の存在が、作品全体に神秘的な物語性を与えていて、独自の世界に引き込まれる。また、色を使わずモノクロームで表現したことで、力強い作品に仕上がっている。
□ 東京工芸大学
コメント:12匹とモチーフが多いにもかかわらず、点描画で一つ一つ丁寧に描かれている。
外側が暗く中心に向かって光が強くなり、確実に奥行きを確認しつつ、自然と恐 怖心と奇妙さを感じた。個体の大きさが不揃いにもかかわらず、動物それぞれの特徴を丁寧にとらえらえ ているため明確に干支を確認できた。「辰」のみ最後尾に構えて全体像を表していない作者の意図にも興味が沸く。
- アーティスト名
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たかはし 様
- 作品タイトル
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もうすぐ出てくる
- 作品の説明
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陸上と海をテーマに、不思議な空間を表現した。
- 作品の種類
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油彩F30
50音順に表記させていただいております
□東京造形大学
美術学科彫刻専攻領域 准教授
コメント:陸上と海をテーマとしたこの絵画に魅力を感じた。画面の中心に大胆に描かれた強大な建造物のようなミニマムな立体とその上に横たわる闇夜に漂う雲のようなものが作り出した危うい像、そしてそれらを挟むように描かれた海と空は、それぞれに相似的なイメージを生み出し、循環や時間、人間と自然など様々なモノとモノの関係性を想像させる絵画空間を生み出している。透視技法を大胆に活かした構図、フォーブやアンフォルメルを想像させる筆のタッチもこの絵画を構成する効果的な要素となっている。
□和光大学
表現学部芸術学科 教授
コメント:タイトルをみて、当初は、人間の出生に心情を仮託しているのかと思ったが、そんな単純な図ではありませんでした。半透明な人物像の咽あたりからたちのぼる雲煙、画面右のほう、水面に到る縦のスジとそのまわりの不可思議な幾つかの仮象、大雑把なようでいて巧みなモチーフの配置、覧るものの想像力を喚起します。情景の説明は不要です。期待や不安を絵画化するとイタイタしくなりがちなのですが、この絵はそうなることを避けています。少々褒めすぎかも知れませんが。デジタルではできない、絵画のみに可能な、説明を要さぬ力強さを持っている絵画です。
- アーティスト名
-
ゆずのき 様
- 作品タイトル
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存在感
- 作品の説明
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この作品は存在感をテーマに作りました。2つでひとつの作品です。蝶とは手の届かないようで届くような存在。蝶は明るく美しさの記号。ぱっと見の印象が魅力的で溶けて消えてしまいそうな柔らかさがある。知れば知るほどその魅力に疑問を持たせてくる。蛾とはよく見て見ないと形の見えないような存在。蛾は冷たくひっそりとしている。ごちゃごちゃしていてぱっと見で形が見えない。知れば知るほど蛾という存在の魅力が見える。形は似ているようで対極な存在、この2つの存在感を同じ空間で感じてほしいと思い制作しました。
- 作品の種類
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彫刻
50音順に表記させていただいております
□東北芸術工科大学
芸術学部 工芸デザイン学科 教授
コメント :陰と陽がはっきり表れている作品で、伝えたいことが明確です。それを表現する媒体(素材やテクニック)も効果的で、しっかり作り込むことによってより深みが出ています。蝶より蛾のほうに強い素材を用いているところが特に良いです。
□横浜美術大学
美術・デザイン学科 助教
コメント:蝶と蛾、それぞれの生き物から作者が感じたイメージを硬軟異なる素材を使用し、それぞれのイメージを強めた作品です。蝶には柔らかさを感じさせる素材を用い、特徴的な羽の模様や美しい色彩に加え、作者が感じたイメージを乗せ丁寧に表現されています。一方、蛾は、冷たさと硬さを感じさせる素材(鉄でしょうか)を丁寧に造形された蛾のシルエットの中に自由に構成し、作者が持つイメージが表現されています。異なる素材、異なる表現方法を同じ空間に存在させることにより、それぞれの存在をより際立たせるという作者の狙いに感心しました。
- アーティスト名
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山田明知 様
- 作品タイトル
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Iscariot
- 作品の説明
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イエスの12番目の使徒であるイスカリオテのユダをモチーフに、ダークファンタジーのような様相の騎士を描いた。騎士の鎧には七つの大罪の象徴とされる七つの動物を描き、彼が罪を背負った存在であることを強調した。背景の巨大な月からこちらへ向かってくる11人の使徒など、細かい部分まですべてを点描で描くのに拘った。
- 作品の種類
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ペン画(点描)
□阿佐ヶ谷美術専門学校
コメント:作品との向き合い方、密度が良いと感じました。構図もよく描きたいものを描き切っている感じが良いです。