佐賀大学 

学生インタビュー

その土地に暮らし、作ることの価値

佐賀大学

芸術地域デザイン学部芸術表現コース
I .Nさん(神奈川県立藤沢西高校出身)

芸術地域デザイン学部棟 1 号館。

佐賀県は有田焼・伊万里焼や唐津焼など、陶磁器の産地として古くから有名。その他にも吉野ヶ里遺跡をはじめ、歴史と美しい自然に満ちている。
なぜこの大学を選んだのですか?

元々両親が佐賀県出身だったこともあり、別学部志望の姉についていく形でオープンキャンパスに行ったのですが、芸術地域デザイン学部では有田焼について学び、作ることができる講義やコースがあると知ったことがきっかけでした。

佐賀県での生活はどうですか

少し足を伸ばせば自然も多くあり、また大学や佐賀駅周辺はほどほどに発展しています。
意外と思われるかもしれませんが、県内・県外ともに美術館やアートスペースが多く、展覧会が行われたりしていて、学生がよく展示を行っています。しかし公共交通機関が主な移動手段である東京とは違い、佐賀は自転車や車での移動がメインという印象がやはり強いです。バスや電車は東京と比べると本数は少ないですし、遅延もしやすいので、車や二輪の免許を早めに取っておいた方が後々楽だなと思います。

クリスマスに佐賀駅前交流広場に設置されていたクリスマスツリー。
クリスマス期間には、他にもアリタセラ(有田焼専門店が並ぶショッピングプラザ)でクリスマスマーケットなども行われていたりします。

この大学を選んで良かったことは?

大学から本格的に美術を学び始めるという人が多いからか、基本的な分野をまず一通り、1年次の期間でも深く学ぶことができるのは非常に良いと思っています。先生方も、私たちが実験的な制作をすることにも親身になって相談に乗ってくれます。さらに大学所有の美術館があり、入館料無料で様々な展示を行なっているので、定期的に情報をチェックしては見に行っています。大学美術館の他にも、県立美術館や、大学教授や卒業生が作ったアートスペースなどが大学周辺にたくさんあり、恵まれた環境だと感じています。

佐賀大学美術館。申請すれば学生が展覧会を開くこともできます。(珍しい総合大学所有の美術館)

大学の環境、好きな場所とか

学食は全国大学生協連の提供で、北海道や海外の料理フェアなどの企画をよく行っています。また100円朝食 (現在はやっていませんが) など、かなり安く食事することができます。芸術地域デザイン学部棟は3つに分かれており、また有田セラミック専攻の人は有田町にある有田キャンパスで学びます。基本的にそれぞれの専攻ごとに部屋が与えられているのでそこで制作を行います。2号館にはNIGOKANGALLERYがあり、そこでも学生が展示を行ったりしています。

NIGOKAN GALLERY。小さめのスペースで、学生が個展を開いたりすることが多いです。

多目的室。1年生が空きコマなどで使用しています。

この日は図法の課題と日本画の制作課題、西洋画の制作課題を行う人で入り乱れていました。

大学の学びについて

私の所属する芸術表現コースでは、大学で学ぶことができる窯芸(有田キャンパスで学びます) 、漆・木工芸、染色、日本画、西洋画、彫刻を半年かけて一通り学び、二年次以降の分野選択を検討し始めます。
現在日本画、窯芸、西洋画、木工芸を学び終え、彫刻、染色を学んでいる最中です。日本画では材料学を通して様々な画材に触れ、窯芸は有田キャンパスに行き、手捏ねやタタラ作り、鋳込みなど様々な技法や釉薬などについて学び、実際に制作しました。西洋画は模写で得た技術を自由制作課題に活かすことを目標に制作しました。

有田キャンパスでの窯芸の授業。制作した器の窯出し。

一人暮らしはどうですか?

私は同じ大学の他学部に通う姉と共に暮らしているので、厳密には一人暮らしではないのですが、生活費は親からの仕送り等が望めないため奨学金で生活しています。平日は朝早くから登校し、夜遅くに帰ってくることが多いので、食材などの買い出しは基本土日に一週間分まとめて購入しています。大学から離れたところに住んでいるため、ほとんど自宅には入浴と睡眠をしに帰っているような状態です。

これからの楽しみや展望は

特に専攻を決めずに入学したので、各分野について全力で楽しみながら取り組み、学んでいます。2年次からは専攻を選び、それについてより深く学んでいくので、どの専攻を選ぶかが目下の悩みでもあります。教員免許を取得し美術教師になることを最終的な目標に、自分のしたい表現や自分の思考とよく向き合っていきたいと考えています。

受験生へのメッセージ!

佐賀大学は受験形態や募集人数も限られた小規模な学部ですが、初心者や経験者、留学生など様々な人たちとお互いに刺激しあい、新たな視点や自分がやりたいことを改めて考えるきっかけを得ることができます。入試でどれだけ苦手な課題が出されたとしても、それまでの自分の努力と積み重ねを信じてください。私は一度、経験不足で不合格になったからこそ、二度目の受験ではそれが一番私に自信を持たせてくれました。皆さんも受験を頑張ってください。