出題傾向について/ちょっとクセあり 美大学科を攻略しよう 

多摩美術大学(出題傾向)

英語
読解問題中心の出題で構成される。長めの長文が出題され、精読力と速読力が必要となる。S・V・O・Cの主要要素がどれか、接続詞や関係詞、文中の節や句のまとまりを見抜く力に加え、単語・熟語、背景知識を増やしていく事が重要だろう。傾向として必ず出題されるのが、単語の意味を英英辞典の定義とマッチングさせる出題である。教科書に出てきた単語の意味を調べておくと点数アップにつながるだろう。また、文法項目では特に「関係代名詞」「仮定法」「時制」「不定詞」「動名詞」「分詞」については好んで出題されている。

2022年長文/コンゴ民主共和国のサブカルチャー「サプール」について
エリザベス・ゴードン「サプール:コンゴの意外なダンディについて知っておくべきことすべて」Extraordinary Journeys(2019年10月16日)

2023年長文/イマジナリーフレンドが子どもの発達を促進する方法
ペイジ・デイビス「イマジナリーフレンドが子どもの発達を促進する方法」
The Conversation(2018年12月12日)※ニュースメディア

2024年長文/牛と気候危機にはどんな関係があるのか?
トム・レヴィット「牛と気候危機にはどんな関係があるのか?メタン排出量の削減は、2040年までに地球温暖化を遅らせる最大のチャンスとみられている」 ガーディアン(2021年10月27日) ※英国の大手新聞

国語
60分で現代文2題と小論文の合計3題が出題される。現代文は「小説」「随筆」「評論」から出題される。内容は美術にまつわる題材の場合もあるが、ここ近年はグローバルな視点を意識した「リベラルアーツ」分野からの出題が目立つ。日頃から、「様々な視点に立ち考えるという」題材の作品に触れておくことが文章を正しく読み取り、設問の求める内容を詳細に考える練習になるだろう。また、小論文は400字で60分の時間内に書き上げなくてはいけない。ここ2年間は3つのうちから一つを選び、問いに対してのあなたの意見を求められる。

2022年出題/現代文
デトロイト美術館の奇跡:原田 マハ
複雑さを生きる:安冨 歩

2023年出題/現代文
窓の向こうのガーシュウィン:宮下 奈都
動物園・その歴史と冒険:溝井 裕一

2024年出題/現代文
考えの整頓: 佐藤雅彦
動探究する精神 職業としての基礎科学:大栗 博司

2022年出題/小論文
「小さいが優しいもの」について具体例を挙げながら、400字程度で書きなさい。

2023年出題/小論文
グー・チョキ・パーうち、最も「強い」のはどれか。あなたなりの「強い」の意味を述べた上で、あなたの考えを400字程度の文章で書きなさい。

2024年出題/小論文
鉛筆、消しゴム、定規の中でもっとも「役立つ」ものはどれか、あなたの「役立つ」の意味を述べた上であなたの考えを400字程度の文章で書きなさい。

武蔵野美術大学(出題傾向)

英語
大問4題からの出題で、「読解」「会話文」「文法・語彙の2題」で構成されている。設問は「題名選択」「同意表現」「内容説明」「内容真偽」などが出題される。また、過去にはふさわしくないものを選ばせる設問や、主要になる考え・主要を支える細かな説明を見分ける設問もあった。文法力は基礎的なレベルから標準レベルまでをしっかりと学習しておけば、出題範囲内に収まるので、広範囲の学習よりも問題集数冊を徹底的に取り組む方が点数アップにつながるだろう。基礎をベースに出題されるため正答率が高くなるのがムサビの英語の特長なので、7割とれて当たり前というところまで持っていきたい。

2022年長文/動物の思考と言語の可能性
第3版、Nancy Douglas および David Bohlke 著 ナショナル ジオグラフィック ラーニング-2020年-

2023年長文/英語が世界的な言語になった理由
ジェシカ・ウィリアムズ。『Academic Encounters: American Studies』ケンブリッジ大学出版局-2012年-

2024年長文/学生から従業員への移行は難しい
成功のためのスキル:リーディング レベル4第2版、 デブラノルロフ、チャールノルロフ著、オックスフォード大学出版局

国語
4000字前後の文章をもとに、現代文の読解能力と、漢字の読み書きを問われる問題。題材は『評論』が出題され、文化、歴史について論じた文章が扱われることが多い。芸術論をはじめとし、新聞のコラムや社説など日常的に読書量を増やすことをお勧めしたい。正確な語彙を理解するために、少しでもあやふやな言い回しがあれば辞書などで調べておきたい。また、60字程度の記述問題が出題されるので、全体の論旨を把握し、できれば段落の要約をする力まで身に付けておけば万全である。設問数は全部で20題程度だが、7割ほどが知識問題となる。
同音・同訓異字の熟語を中心に、四字熟語まではおさえておきたい。知識問題の学習は国語便覧などの活用が望ましい。

2022年出題/現代文
言葉の魂の哲学:古田徹也

2023年出題/現代文
「俳優の『私』」:渡辺保

2024年出題/現代文
産業社会における人文学:猪木武徳

トーリンの学科は動画授業。自宅で、電車の中で、放課後の図書室で、繰り返し視聴できます。